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2013年2月23日土曜日
積極的ー建設的反応
前回、前々回とラポールテクニックについて3つ紹介しました。
ミラーリングは、動作をさりげなくまねる、
ペーシングは、しゃべる早さや大きさ、高さなどをさりげなくまねる、
バックトラックは、相手の言ったことを繰り返す。
これらは、心理学でいうところの同調傾向(シンクロニー傾向)を意識的に行うことにより、共感を伝達するという技術です。
皆様は、試されてみましたでしょうか?
ただこういった方法は、小手先のワザという感が否めず、真の絆が得られるとは言いがたいですね。
初対面や会って間もない人には、こういった方法もいいかとは思いますが。
そこで、今回はこれらのワザを受けて、さらに親しくなるための方法について考えて行きたいと思います。
心理学等で、対人関係の結びつきを深めることを研究した成果としては、公平理論というものが提示されています。
これは、得られるものと費やすものが比例する、という考えです。
簡単に言えば、相手に与えれば自分も得られる、という訳です。
ここで与える、というのは物質だけでなく、共感や思いやり、アドバイス等の感情や情報も含まれます。
現代人は、昔の日本男児のように「愛は惜しみなく奪う」などとうそぶいてはいられません。
人と仲良くなろうと思ったら、プレゼントです。
功利的でちょっと嫌らしい気もしますが、確かにそういう側面もありますね。
ここまで書いて、ちょっと思い出したので脱線しますが、保険の勧誘員がお客さんを得るために仲良くする方法としてGNPというのがあるそうです。
GNPというのは、国民総生産ではありません。
「義理(G)と人情(N)とプレゼント(P)」だそうです。
で、その代わりに契約を受け取るという・・・
公平理論を駆使して交渉するとは、保健の勧誘員さん、恐るべし!
話しは戻って、公平理論は確かに一理ありますけれども、世の中それだけで説明できる、というものでもありませんね。
憎しみあいながらも、惹かれあう、といった微妙な関係もあります。
こういった、損得定以外で二人を結びつけるもの、といえばやはり愛ですね。
子どもがお母さんを欲するのは、単に食料をくれるからだけではありません。
これに関して、昔の人が面白い実験をしています。
猿の赤ちゃんを、生まれてすぐお母さんから引き離し、別のオリに入れたそうです。
そのあとに、お母さんの形をした、お人形さん、もとい、お猿形さんを二体赤ちゃんのオリに入れます。
一体は、針金の骨組みだけのもので、真ん中あたりに哺乳瓶がくっついていて、お腹が減るとそこでミルクが飲めます。
もう一体は、哺乳瓶はくっついていませんが、きれいな模様のやわらかい布で出来ており、とても触りごこちの良いお猿形さんです。
その二体をおいておくと、赤ちゃん猿は布の方にずっとくっついているそうです。
お腹が減った時にだけ、針金の方に行き、ミルクを飲むとまた布の方に。
ちょっと外で人間が脅かしたりすると、布の方にしがみついて怖がるそうです。
そういう訳で、功利主義だけでなく、愛情も必要です。
人はパンのみにて生くるにあらず、です。
では、このような健全な愛情関係をはぐくむにはどうすればよいでしょう?
上記の公平理論に沿ったやり方でもいいですしが、それ以外にEVLNモデルというのがありますので、これを説明します。
EVLNモデルというのは、相手の言動に対する反応の仕方を積極的か消極的か、建設的か破壊的かで分類したものです。
例えば、親しい友人が会社で、「今日、昇進の内示があった!」と喜んであなたに話しかけてきたとします。
これに対する反応の仕方は、以下の4つにわけられます。
1) 積極的ー破壊的な反応(別れ:Exit)
「昇進したら、きっと忙しすぎてノイローゼになるよ!」
2) 積極的ー建設的な反応(話し合い:Voice)
「それはすばらしい!ずいぶん頑張っていたものね!!」
3) 消極的ー建設的な反応(忠誠:Loyalty)
「ふうん、それはよかったね」
4) 消極的ー破壊的な反応(無視:Neglect)
「昨日のテレビ番組はつまらなかったね。」
健全な親愛関係を得るためには、無論2番の反応が最もよいです。
他のものよりも、すくなくとも3倍以上はこの反応を示すようにすれば、よい関係が得られるそうです。
それでは頑張って、積極的ー建設的な反応をしていきましょう。
まずは練習がてら、このブログに対して使ってみて下さい。
下にコメント欄がありますので、積極的ー建設的なコメントお願いしますね。
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