前回は笑顔でコミュニケーションするために、ポジティブ思考をしようという話をしました。
とはいっても、お腹がすいていたり疲れていたりすると、どうしてもネガティブな状態になりますね。
そんな時に、ポジティブ思考に切り替えられたら便利です。
そのためには、具体的にはどうすればいいでしょうか?
最も手っ取り早いのは、体の状態を変えることです。
学校の授業とか会社のデスクワークとかで、じっと座っていた後にちょっと背伸びをしたり歩き回ったりすると、気分もほぐれてきますよね。
体を動かす事により血流が高まり、脳が活性化してポジティブ思考になります。
体を動かすことで、物事が大きく動いた例を挙げましょう。
1986年に、米国のレーガン大統領とソビエト連邦のゴルバチョフ書記長が、アイスランドのレイキャビクで核兵器削減のための会談を行い、基本的な合意が成立しました。
その時の話です。
会談の途中までは両首脳は激しく対立し、議論が先に進まなくなってしまいました。
重苦しく沈黙していたその時に、レーガン大統領が「ちょっと外を歩きましょう」と声をかけました。
そして、二人揃って屋外で散歩をしたところ、帰ってきた時には両者の気持ちが随分ほぐれていたそうです。
そしてそれをきっかけにして、核兵器削減の合意に至りました。
これは、今では「森の散歩の合意」と言われています。
ちょっと歩いたくらいで核兵器が減るのであれば、全世界の首脳にウォーキングマシンをプレゼントしたいくらいですね。
私はお金がないので、誰かあげて下さい。
もう一つ、今度は体の状態をコントロールして、心を鍛えるという例を紹介します。
現在の日本を代表するソプラノ歌手に、幸田浩子という人がいます。
この人は、とても美しい声と顔を持った歌手です。
声楽技術の面でも、高く評価されています。
私も、CDは1枚だけ持っていますが、その中のカリヨンという曲は、イタリアの作曲家が彼女の歌声に感動して作った曲なんですよ!
などというのはどうでもいいですね。ファンなものでつい・・・
その幸田浩子ですが、時々面白い練習法をしているそうです。
練習の前に走り込みをするそうです。
すると呼吸が激しくなったり、動悸がしたりします。
このような体の状態を、リサイタルの直前で緊張した時と同じ状態に見立てて練習するそうです。
これにより、本番でも過度な緊張によるミスを防ぐことが出来るのですね。
これらのように、体の状態と心の状態は切っても切れない関係にあります。
ということは、ポジティブになるには、ポジティブな姿勢や体の動きをすればいいのです。
すなわち、立ったり座ったりしている時の姿勢は、まっすぐ前を向いて、あごを引き、背筋を伸ばします。
動く時の動作は自信たっぷりに、話す時は手振りを交えて大きな声でハキハキとしゃべります。
歩く時は歩幅を広く、前を向いて歩きます。
お金が落ちていないかな?などと下を向いて歩いていたら、ポジティブ思考にはなれません!
以上、体の使い方に気をつけましょう!
・・・で終わりたいところですが、そうは問屋が卸しません。
この文章の10段落目くらいに「・・・お腹がすいていたり、疲れていたりすると、どうしてもネガティブな状態に・・・」と書きました。
つまり、肉体的にエネルギーの低い状態であれば、なかなか体の使い方を変える気にもならないし、無理して変えてもポジティブ状態は長続きしないでしょう。
まず基本は、肉体的にエネルギーの高い状態を保つことにあるといえます。
そこで、次回はこのための方法について述べたいと思います。
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